人はいさ。

心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける。

紀貫之のこの歌に対する宿の女主人からの返歌はこうだった。

花だにも 同じ心に 咲くものを 植ゑたる人の 心知らなむ。

文筆家、千田琢哉